ヘルパーさんの涙に見た、母の人徳
(認知症看護認定)看護師として、そして母親の介護者として。二つの立場から、7年間、要介護5の認知症である母を自宅で介護してきました。
今日、母を担当してくださっていたヘルパーさんがお悔やみ訪問に来てくださいました。
母の介護以外はつながりはありませんでしたが、新規利用者様のご依頼をきっかけに改めてご連絡をくださり、その際にわざわざお母さんのお悔やみ訪問をしてくださったのです。
担当のヘルパーさんは、涙ぐみながら「お母さんはとてもやさしい方だった」と話してくださいました。
その姿を見て、認知症看護の専門家としての視点と、一人の介護者としての想いが重なりました。
認知症と人徳の関係
要介護5の認知症。意思の疎通が難しくなる時期も多くありました。認知症の症状が進行しても、母の優しさ、温かさは変わらなかったのです。
ヘルパーさんの方の涙は、単なる「良い利用者さんだった」という思い出ではありません。それは、母が人生の中で積み重ねてきた人徳が、どんな状態であっても輝き続けたという証だと感じます。
時を経て経ての再開の大切さ
母が亡くなってから数か月。そんな中での再会でした。
ヘルパーさんが担当されている利用者様の訪問看護を検討されているプロセスの中で、自然と繋がることができた。その偶然のようで必然のような流れの中に、人と人の関係の本質があるように感じます。
介護者から看護師へ。立場は変わっても、母を通じて結ばれた信頼と理解は変わらない。これからは、同じチームの一員として協働できることが、心から嬉しいのです。
年を重ねることの価値
認知症になっても、介護が必要になっても、人の心に残る何かがある。
7年間の母との経験を通じて、私が学んだ最も大切なことです。
ヘルパーさんの細やかな気配りも心が温まりました。お土産は母の大好きなどら焼き。母のことをしっかり見ていてくださっていた。その優しさに、心から感謝します。
これからの想い想い
ヘルパーさんの涙と、自然なつながりが教えてくれたこと。
それは、どんな状況であっても、人のやさしさは必ず誰かに届くということ。
母のような優しさを持ちながら、看護師として、チームの一員として利用者様と向き合いたい。
ヘルパーさんとの新しいチームでの協働を通じて、母が私たちに残してくれた大切なものを、次の誰かへ届けていきたい。
そういう想いが、今、心の中で静かに燃えています。
本当にありがとうございました。